東洋構造コンサルタント株式会社 1級建築士事務所
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九段会館、天井崩落メカニズムを推定
 東日本大震災で九段会館1階の大ホール(東京都千代田区)の天井が崩落した事故を調査した「九段会館ホール天井落下事故調査委員会」(委員長:川口健一・東京大学生産技術研究所教授)は1月13日、推定される天井の構造や天井崩落のメカニズムを公表した。
 調査委員会は設計図など過去の資料を収集。事故現場で集めた破片などから天井の部材を復元し、試験機による実験やコンピューターによる数値解析などによって、ホールの天井が落下したメカニズムを推定した。
 調査委員会によると、九段会館ホールで落下したのはステージ開口部(プロセニアム)と客席2~3列目までを覆っていた天井だ。円すいの一部を切り取ったような曲面の天井だった。崩落した天井材は、ラスモルタルの下地と石こうの飾り板を一体化したものだ。ラスモルタルの層から、針金や鋼線で飾り板を吊っていた。さらに棒状の石こうで接着し、一体化していた。この天井材が、アングル材のアーチの野緑にフック金物で吊られていた。

 東日本大震災の際、九段会館が立つ千代田区は震度5強の地震に見舞われた。この時の揺れで、まず飾り板を固定していた棒状の石こうが破損。飾り板が不安定になり、揺れ始めた。次に天井材がステージ開口部の壁との取り合い部で衝突。ここを起点にして天井材を固定していたフック金物が次々と外れた。
 天井材は、客席2~3列目上部の野緑と針金で強く巻きつけて固定していた。この部分を回転軸にして、天井材がアーチから剥がれるように回転。垂直になったところで、針金で固定していた部分が破断。勢いがついた天井材が客席4~5列目まで落下した。天井材の重さは77kg/㎡。ラスモルタルと石こうの板とから成る天井材の特殊な施工方法に起因して発生した落下事故と、調査委員会は推定している。
 川口委員長は、「現時点では類似の天井がある建物は見つかっていないが、調査内容を公表し、共有することで同様の事故の再発を防ぎたい」と話している。(高市清治)


































ソース :
日経アーキテクチュア 2017_2-9
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