東洋構造コンサルタント株式会社 1級建築士事務所
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容積率緩和で都が促すマンション再生
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過去の記事一覧
容積率緩和で都が促すマンション再生
 東京都は旧耐震基準の分譲マンション再生に本腰を入れ始めた。4月1日に始まった「東京都マンション再生まちづくり制度」では、都が推進地区を指定する。また総合設計制度の運用を見直し、区市が計画を認定した老朽化マンションの建て替えに関して、容積率の割り増しを最大で400%まで認める。
 改定前は良質な住宅ストックの形成に主眼を置いていたため、容積緩和の対象は住宅に限られていた。改定後は地域の賑わい創出に寄与する住宅以外の用途も対象となった。
 都によると都内の分譲マンションは約173万戸で、うち2割が旧耐震基準となる。しかし、建て替えに際しては区分所有者の意見集約が難しく、マンション再生は進んでいない。そこで、都は区市がまちづくり計画を検討する費用の一部を補助する。また、区市は建て替えを検討する管理組合などの合意形成に掛かる費用に補助金を出す。

 制度の改正に先駆けて、都は街づくりとマンション建て替えを連携して推進するシミュレーションを実施。2015年度から17年度まで都内3地区で先行モデル事業に取り組んだ。敷地面積が1ヘクタール以上で、旧耐震マンションの集積地、法規制などによって現状では建て替え困難なマンションが存在していることなどの条件で地区を指定。「大崎西口駅前(品川区)」「方南町駅前周辺地区(杉並区)」「諏訪・永山地区(多摩市)」を選出した。都はモデル事業から、制度改正に向けて市区の担当者らと意見を交換したところ、老朽化した建物の建て替えによって、周辺の市街地環境改善を望む声が多かった。
 都都市整備局市街地建築部の相羽芳隆建築企画課長は「容積率緩和はボーナス」と話す。「建て替えの際にポケットパークのような公開空地を設けて街づくりに貢献する代わりに、建物のボリュームを上積みできるという交換条件だ」(相羽課長)
 老朽化マンションの容積率緩和の条件は、街づくりに関わる課題となるため、指定地区を検討した市区が都に申請してから実際に指定されるまで1、2年かかるとみられる。建て替えによる景観の変化だけではなく、公開空地がバリアフリーに準じているかといった、新たに検証が必要な項目が出てくるからだ。
 また、マンションの高さを増せば、建物がつくる日影の範囲を問題視する周辺住民が増える。都市部における老朽化マンション建て替えの切り札となる制度改正であるだけに、慎重に吟味して成功事例を増やす必要がある。(江村英哲)






























ソース :
日経アーキテクチュア 2017_5-25
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