東洋構造コンサルタント株式会社 1級建築士事務所
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地火災は「伝導過熱」が原因か
 東京消防庁は築地場外市場(東京都中央区)周辺にある飲食店などを対象に、立ち入り検査と防火安全指導を実施した。8月末までに約500店を回った。8月3日午後4時50分ごろに発生した火災で、築地場外市場にある店舗など7棟が全焼したことを受け、適切な防火対策が取られているかを点検した。
 8月3日に発生した火災は、ラーメン店の厨房の壁が火元とみられている。厨房の壁は木製の下地材をステンレスの仕上げ材で覆ったものだった。出火原因は、ガスコンロの熱がステンレス板の裏側に伝わって炭化した木製下地が、蓄積した熟によって発火する「伝導過熱」だったとみられている。
 9日に実施した立ち入り検査では、東京消防庁の職員が防火設備や電気設備の維持管理状況や、防火扉が開閉できる状態にあるか否かを確認した。このほか、厨房のガスコンロなどに近い壁の温度を計測し、炭化しているか否かを確認したうえで、従業員らにガスコンロと壁との適切な距離を指導。伝導過熱の特徴や防止方法などを記述したリーフレットを配布した。
 東京消防庁によると、伝導過熱に起因する火災は2007年から16年までの10年間に同庁の管内で212件発生している。そのうち110件が飲食店での火災だった。住宅でも伝導過熱を原因とすると考えられる火災は62件に上る。

 建築防火を専門とする建築性能基準推進協会の菅原進一会長によると、一般的な木材では外部の火が燃え移る引火温度は250度前後。外部の火がなくても燃え出す発火温度は450度前後だ。
 伝導過熱で炭化した木材は、発火しやすい特徴がある。長期間にわたって加熱されると、木材が含有している水分が蒸発し、空隙ができる。そこに空気がたまると、蓄熱性が高くなる。そのため、金属板の裏にある下地の木板が、ガスコンロの近くにあるなどの状況下では、長時間をかけて蓄熱し、発火点を超えることがあるという。
 菅原会長は、次のように語る。「飲食店だけでなく、住宅でも伝導過熱が原因となる火災が発生することは珍しくない。建築基準法では、地上2階建ての建物内に常時火気を扱う厨房があれば、厨房の壁と天井の仕上げには準不燃材以上を用いなくてはいけないという内装制限がある。しかし、その裏側にある木材が伝導過熱で炭化し、発火することはある。発火を防止するために準不燃材などの仕上げ材の裏に断熱材を入れたり、下地の木材を難燃化したりする方策が考えられる」(高市清治)












































ソース :
日経アーキテクチュア 2017_9-14
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