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筑波大で25トンの渡り廊下屋根が落下




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筑波大で25トンの渡り廊下屋根が落下
 普段は人通りの多い渡り廊下だという。2017年12月10日午前7時45分ごろ、茨城県つくば市の筑波大学第1エリアで、1B棟(4階建て)と1C棟(5階建て)の2階を東西方向に結ぶ連絡通路の屋根が突然落下した。事故によって連絡通路の手すりが一部破損。また1C棟側では外部建具が破損した。
 当時は地震や強風はなく、外力が作用した形跡はない。屋根の重さは約25トン。事故の発生が日曜日かつ朝早い時間だったことで、けが人はいなかった。最初に気付いたのは1C棟に居た警備員で、ドンという大きな音を聞いたという。

 事故原因はまだ特定されていない。記者が取材した12月13日時点では、現場周辺への立ち入りは禁止に。屋根を撤去する50トンと100トンのクレーンを14日に設置するため、建物周辺にある駐輪場の屋根を取り外す作業が進んでいた。
 落下した屋根はクレーンで吊り上げ、接合部を切断した後に解体する手はずだ。解体に伴って騒音の発生が見込まれるが、20日からは期末試験が始まるため、29日まで作業の予備日を設定した。
 筑波大学によると、落下した連絡通路の屋根は1975年竣工の鉄骨造(S造)。屋根が接続する1B棟と1C棟も同年の竣工で、浅沼組が一体で施工した。屋根は凸字の平面形状で、建物に挟まれた短い部分が壁面に固定されていた。北側には長い部分がせり出し、中央部は採光のため一部ガラス張りだった。せり出した長い部分は長さ約17.5m、幅約2.1m。壁に固定された短い部分は同約10.5m、約2.6mあった。
 筑波大学広報室は「崩落箇所は3年ごとに定期点検を実施していた。最後の点検は15年10月19日だった」と話す。同大学施設部では「施工図が残っていない。撤去作業で解体した屋根の状況を踏まえつつ、設計や施工などのあらゆる可能性について、専門家に事故調査を委託する検討をする」と説明する。

 落下した屋根は、1B棟と1C棟の2階入り口上部の壁面に直接固定されていた。1C棟の東側壁面を見る限り、屋根の軒先で3カ所、棟側で5カ所をボルトで固定していたようだ。一方、1C棟の北側壁面では、ボルト穴などは確認できなかった。
 渡り廊下につながる1B棟2階の出入り口付近には小さな空間があり、取材時も多くの学生が談笑していた。渡り廊下には自動販売機が設置してあり、この辺りが憩いの場だったことがうかがえた。 1B棟から1C棟2階側を見ると、出入り口を塞ぐように渡り廊下の屋根が崩落している様子が分かる。手前には渡り廊下の長手方向に直交して片持ち鉄骨が張り出している。屋根のせり出し部分は、この片持ち鉄骨に固定されていた。軒側で重さを支える柱はなかった。
  1C棟2階側では、渡り廊下の周辺にガラスの破片が飛び散っていた。こちらから1B棟2階の方向を見ると、屋根が完全に渡り廊下まで落ちた状態が確認できた。
 今回の落下事故を受けて、筑波大学は12月12日に学内にある連絡通路を緊急調査した。調査対象は77カ所に及んだ。調査項目は連絡通路の構造や設置されている階数、接合部の状況、劣化の状況など。確認は目視で行った。集めた情報に基づいて、事故現場と類似の危険な場所を判定する。(江村英哲)



ソース :
日経アーキテクチュア 2018_1-11
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