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地下鉄なんば駅で天井落下事故
 大阪市営地下鉄御堂筋線なんば駅と高島屋大阪店を接続する通路で2月25日、重さ約16kgの天井ボードが落下した。同日午後2時15分ごろに通行人が「高島屋に行く階段付近で天井が落ちている」となんば駅職員に伝えたことで発覚した。大阪市交通局によると、けが人の申告はなかった。日曜日に発生した事故で、けが人が出なかったのは不幸中の幸いだった。
 落下した天井ボードは縦1m、横1.3m、厚さ1.2cm。天井高は2.4mで、落下のメカニズムは分かっていない。落下の危険がある部分を含めて養生が済んでおり、通行可能となっている。市交通局は2月26日から同様の天井ボードを使用している他の駅についても点検を実施している。
 事故原因について、市交通局建築部建築施設課の松本雅和担当係長は「石こうボードは水を吸いやすい。天井裏の漏水で水分を含み、重量が増したことで落下したとみている」と説明する。市交通局では3年に1度、今回事故が起こった場所の点検を実施している。直近の1月には、落下した天井ボード近くの天井裏での漏水を確認していたが、天井ボードそのものには水染みなどの現象は見られなかった。
 地下鉄コンコースなどの空間は、コンクリート躯体で覆われた地下構造物。コンクリートの打ち継ぎ部が弱点となって地下水が浸入しやすい。市交通局は1月25日と29日に今回の落下場所の近くに漏水受けを設置していた。松本担当係長は「この際にも再度、天井ボードを目視点検したが問題はなかった。配管などを伝った水が今回の落下場所に滴って、予期せぬ短期間で天井ボードが劣化したとみている」と説明する。

 今回の落下事故現場を見ると、石こうボードで覆われた天井は通路のごく一部に限られている。市交通局は地下鉄コンコース天井のほとんどをアルミスパンドレルに改修している。落下した石こうボードが設置されたのは47年前の1971年。これほど古い天井が残っているのは、管理の責任範囲が複雑だったためだ。
 なんば駅と高島屋大阪店の連結通路は市交通局の管理となるが、天井の照明や柱・梁のサイン照明などの保守は高島屋の担当だった。当時天井の施工を発注したのも高島屋だったという。
 頭上の建築部材が落下する事例は地震時に限らない。天井落下事故に詳しい東京大学生産技術研究所の川口健一教授は、「天井落下は国内では、2週間に1度ほどの頻度で発生している」と話す。天井落下事故は部材が頭を直撃する可能性が高い。事故発生時の一時的な対処にとどまらず、抜本的な安全対策の見直しが必要だ。 (江村英哲)


ソース :
日経アーキテクチュア 2018_3-22
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