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ベランダ転落事故の防止で提言
 子どものベランダからの転落事故が多発していることを受け、対策を検討してきた東京都商品等安全対策協議会が提言をまとめ、2月15日に都に報告した。2~6歳児を対象にしたよじ登り実験の結果から、手すりの高さや形状など子どもが登りにくいベランダ手すりの条件をまとめた。
 提言では、乗り越え防止策として、手すりの高さ110cm以上を確保し、さらなる安全対策として120cm以上とすることを検討するよう、製造事業者や住宅生産事業者などに求めた。腰壁など手すりに足がかりとなる部分がある場合、足がかりの上端からの手すりの高さは80cm以上を確保し、より安全性を高めるため90cm以上とすることも推奨している。
 さらに、手すりの形状に言及し、笠木の手のかかる位置を屋内側に張り出した形にすることでよじ登りを抑止する効果があるとも報告した。
 このほか、すり抜け防止のために隙間は11cm以下を順守し、より高い安全性を確保するため9cm以下も検討するよう求めた。エアコンなどの室外機を、手すりから60cm以上離して設置することなども求めた。
 都は提言を踏まえ、手すりの製造事業者団体などに安全性の高い手すりの開発基準を提案する。経済産業省にはJIS(日本工業規格)の改定を働きかける。また消費者庁や消費者団体には、消費者への注意喚起などの協力を呼びかける方針だ。

 都によると、子どもがベランダから転落する事故は、2歳児の事故が最も多く、次いで3歳児、4歳児となっている。消費者庁や東京消防庁などの協力を得て実施した実態調査によると、2002年4月から17年3月までの15年間で、ベランダからの転落による12歳以下の子どもの受診または救急搬送は145件あった。そのうち入院は全体の7割以上、死亡に至った事例は2件あった。
 転落原因で最も多いのは乗り越えだった。2~3歳児でも、手すり壁の腰壁やエアコンの室外機などを足がかりに手すりをよじ登ってしまう。
 建築基準法施行令では、共同住宅などの2階以上のバルコニーや屋上に高さ110cm以上の手すり壁や柵、金網を設置するよう定めている。このほか、都が16年に作成した「子育てに配慮した住宅のガイドライン」などに腰壁の高さ、格子の幅などについて安全な寸法が記されている。
 都の協議会はこれらの基準をもとに、手すりの安全性を検証。実大模型を使った実験から、足がかりの高さと笠木の位置が手すりの登りやすさに影響することを確認した。(森山敦子)












ソース :
日経アーキテクチュア 2018_4-12
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