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前橋市有の温浴施設で4mの金物が落下
 さびにくいはずのステンレス部品でも、経年劣化は避けられない――。前橋市の温浴施設で発生した内装部材の落下事故について、所有者の市は3月15日、検証結果を公表した。この事故では利用者が顔に15針縫うけがを負った。落下したのは浴室内の高さ7.4mにあったステンレス製の見切り金物で、同じくステンレス製ビスで躯体に接合されていた。
 検証の結果、事故当時、ビスはほとんどが破断し、金物がシーリング材だけで保持された状態だったことが判明した。施設の開業は1997年で、竣工以来約20年にわたって内装仕上げなど非構造部材の点検が実施されていなかった。

 事故があった施設は「富士見温泉見晴らしの湯ふれあい館」(前橋市)。2018年2月13日、女湯の浴室で、トップライトの窓台の鼻先を覆う見切り金物が落下した。落下物は浴室と更衣室をつなぐ前室の上端にぶつかって跳ね、サウナ室から出て浴室に向かう途中だった利用者の顔に当たった。利用者は切り傷を負って救急搬送された。
 落下物は長さ4m、幅8cm、重さ5.7kg。トップライトは天井近くの壁にあり、換気扇に隣接していた。検証結果によると、浴室内の高温多湿な空気が集まる位置にガラス面があり、窓台付近は常に結露水にさらされていた。市はこうした高温多湿で水がしたたる使用環境が、ビスの腐食を促進したとの見方を示した。
 金物を留め付けるビスは、40cm間隔で11本打たれていた。だが検証時点で、ほとんどのビスは腐食して軸と頭の間が破断していた。ビス自体が抜け落ちて、ビス穴だけが残った部分もあった。
 市は、落下直前の見切り金物について、まずビス接合が失われ、隙間を埋めるシーリングだけで保持された状態にあったとした。この状態の金物が自重または何らかの影響でずれ動いてシーリングを引っ張り、シーリングが破断して落下したと考察した。男湯側を確認したところ、やはりビスが破断していたことからそう結論付けた。
 市は今後、非構造部材も対象として、3年に1度ペースで定期点検を実施する方針。事故があった施設は15年に施設を改修していたものの設備更新などが中心で、非構造部材の点検はしていなかったという。現在、市は温浴施設を一時閉鎖して補修方法を検討しており、18年5月末をめどに再オープンする予定だ。(池谷和浩=ライター)
























ソース :
日経アーキテクチュア 2018_4-26
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