工場では生産に必要な薬液や水蒸気などの供給をパイプで行っているため、災害時の企業継続計画(BCP)や企業継続マネージメント(BCM)の観点から、パイプラインの耐震性は重要な影響要素の1つと考えられるようになっています。
このパイプラインを支えるスタンションは、建築基準法の構造規定外のため正規の構造設計を行ったものが少なく、虚弱な構造となっている場合が多く存在します。また屋外に設置されているものが多く、錆などによる劣化が顕著であるためスタンションの劣化調査や耐震診断を行うことをお勧めします。
耐震性能に影響を与える影響要素として「劣化、改修・改造、積載物の増減、地盤沈下」などがあり、耐震診断に伴う調査内容は「図面照合調査」「劣化調査」「異常箇所調査」「不同沈下調査」などです。
(※調査内容は予備調査にてお客様と協議し決定した内容となります。)
図面照合調査:スパン・階高照合、部材照合、基礎測定
劣化調査:鉄骨錆、仕上劣化
異常箇所調査:部材欠損、部材変形、積載荷重、増築部
不同沈下調査:柱傾斜測定
調査後、耐震診断対象建物の設計図書及び現地調査結果をもとに構造の計算モデルを作成し、『耐震診断計算』を行い建物の耐震性能を判定します。
耐震診断後、結果内容により補強が必要と判定された場合には補強設計・補強工事のご提案をすることができます。