鉄筋探査
コンクリート強度調査のコア抜きや斫り調査などは既存の構造物に穴をあけますが、その際鉄筋に当たってしまったり、鉄筋を切断してしまうといったことが無いように、RCレーダー等を用いコンクリート内部の鉄筋位置や深度(かぶり厚)を非破壊で探査します。
鉄筋探査には「レーダー探査(電磁波レーダー)」「磁気探査(電磁誘導)」「X線探査」がありますが、以下は「レーダー探査」(RCレーダー)を例とします。
■探査方法
RCレーダーにより調査コンクリート面をスキャンし、鉄筋の位置や深度(かぶり厚)を確認、位置の墨出しを行います。
RCレーダーの探査深度は5mm〜300mmまで。
モノパルスの電磁波をコンクリート内部に発射し、コンクリートとは比誘電率の異なる物質表面からの反射波を受信、その往復時間から反射表面までの距離を計算し、反射した物の位置、深度(かぶり厚)を求めます。
対象物は鉄筋および鉄管などの金属物です。
塩ビ管や空洞などの非金属物も探査は可能ですが、これらはレーダーの反射が弱く深い位置にある場合や金属物の近くにある場合などは金属物からの反射の影響で非金属物からのレーダーの反射が得られないことがあります。
■測定例
画面に垂直断面図と波形表示が両表示され、鉄筋断面は山形の画像に変わって表示されます。密接鉄筋も深度による色分け等により各鉄筋の状態把握ができます。