24年末までに改修完了、レオパレス「もう延期しない」
2018年以降、小屋裏界壁の施工不備や耐火構造の大臣認定不適合が発覚し、膨大な改修工事を抱えるレオパレス21。同社は20年12月25日、明らかな不備が見つかった全住戸の改修完了を24年末までに目指す新たな改修計画を発表した。
これまでに何度も自ら発表した計画を変更し、改修完了時期を後ろ倒しにしてきた同社だが、「これ以上の変更・延期はない」と断言する。
同社によると、明らかな不備が見つかった調査対象物件は全国で1万3624棟、総住戸数は約21万6000戸に上る。同社が20年12月21日までに調査を終えた住戸は約9万戸。このうち約6万9000戸で改修が必要だと判断した。同日時点で改修が完了した住戸は約4万2000戸だ。同社は残り約2万7000戸について、空室を優先して改修を進め21年6月末までに約6000戸の改修を完了させる予定。21年7月以降も引き続き改修工事を進める。
問題は、明らかな不備が見つかった物件のうち、入居者がいる約12万6000戸。20年12月21日時点で、改修工事どころか調査すらできていない。入居者の退去に合わせて調査を進め、改修を要する物件を特定する必要がある。
同社広報グループは、「これまでの調査を通じて、何割の住戸で不備が見つかるかという『不備の発生率』が把握できるようになった。今回発表した計画は、不備の発生率や人員体制、資金計画などを総合的に考慮した『現実可能な計画』だ」と説明する。(坂本曜平)
ソース :
日経アーキテクチュア 2021_1-28